それがぼくには楽しかったから

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リーナス トーバルズ (著)
コンピュターのフリーOSである、LINUXを開発した、リーナス トーバルズさんの自叙伝です。まさに「おたく」である彼が最初にUNIXに出会い、そしてオープンソースとしてのUNIXとしてリーダーシップを発揮していく過程を彼自身の思いを込めて書いている。
実に感情的描写が多く、例えば、大好きで夢中になっているものを持っている人であれば、プログラマーを問わず共感するだろう。
原題の直訳では「楽しむだけで充分だ!」となる



夢中になること

夢中になるということは、大好きでやっているその行為のどこかに感動があり、こころを持っていかれ、そして美しさや優しさ等を感じるからである。
プログラマーの彼も、ひとつの機能をどこまでシンプルに小さく、そしてスマートに機能させるのか。そのひとつひとつの試行錯誤に芸術的な美しさを見出している様が書かれている。
絵を描くにしても、音楽を作るにしても、プログラムを書くにしても、実は同じ感情部分を刺激しあって感動しながら作業なり楽しみなりを実践している。
やりたいことが見つけられないと悩む者も多いというが、本当は経済的な要因を考慮して不安との格闘に敗退しているだけで、やりたいという欲求を持っていないものはいない。すると彼の視点や、感動している場面、人が寄ってくる要因、そして成功と失敗を繰り返す様、妬まれる、歓迎される、儲ける、騙される、絶賛される、そう全てのポジティブとネガティブをサーフしてくるこんな人生のモチベーションは、自分が感動しながら行っている行為にほかならない。

だんだん自信がついてくる

内気なおたくが、有名になり、大勢の人の前にさらされることになる。
最初はどぎまぎとするところから始まり、故郷フィンランドからアメリカのシリコンバレーに向かう。その頃には自信というものが備わってくる。
全ては「過程」を経て揃っていくものだ。全てを揃えてから出発しなくてもいい。
長期的計画は苦手という人が多いけど、結果論で言えば何事も長期的経緯を経て大きくなっていく。だから何事も大好きなことから感動できることから始めていこうという「元気」をこの本からは受け取れる。
そして、「好きなこと」をするという意味に理屈ではなく、ただ「夢中」になるということを教えてくれる。何事もロジカルでメリットを追求するような思考になりがちな現代人だけど、純粋で素直で天然生活とは結局そういうことだと、あらためて感じることができると思う。
好きなことがあるんだけど、いろいろ現実が立ちふさがっていて勇気が出ないという人にオススメ。そうプログラマーでなくてもオススメ。もちろんIT業界の人にはさらに楽しめるだろうと思う。
最後に彼の黄金率というと
「自分にして欲しいと思うことを人にしてあげよう」
「自分のすることに誇りをもて」
「そして、楽しめ」
だそうだ。
まぁ、良く聞く言葉だなぁと思うかもしれないが、結局誰もが顧みるとそういうことだったという真実なんだろうと思うし、テクニックや運ではなく、こういったシンプルな実行マインドを信じて行えということだと思う。
と、つまるところ、「楽しむ」を原動力にして、自分も他人も巻き込んでさらに「楽しむ」。この楽しむのネズミ講のようなもので、幸せを増やしていけるという人生論になっている。
原題「楽しむだけで充分だ」そのことを伝えたかったんだと感じる。だから楽しむだけで充分の意味を実際に読んで感じ取れれば、感動の後にわくわくしてくるのは保証します!
■■■ この本のセルフクエスト(自己探求)における視点 ■■■
素直にしたいことを見つけるコツとは?
とにかく現実を無視して楽しめるものとは?
自分が感動できるもの、美しさを発見できることとは?
プログラマーになった彼がコンピュータやプログラミングから美を発見する過程、そしてそこに感動する心理、そのことが人を惹きつける魅力になる。
そんな過程を自分にも想像できるように、楽しめることを見つけよう。そしてそれが天職であると自信が持てるまで信じよう。

This entry was posted on 月曜日, 1月 10th, 2005 at 7:36 PM and is filed under Real, 計画・目的・行動. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.

4 Responses to “それがぼくには楽しかったから”

  1. tambourine_dc より:

    TBありがとうございます。
    書籍から学ぶべき事は多いですね。ここ最近読む本が変わってきたせいか、いろいろ考えることが増えてしまいました(笑)
    その他書籍の紹介も読ませていただきますね。興味深い本を取り上げてらっしゃるようですので。

  2. BETA TALK より:

    リーナス・トーバルスとLinuxのこと

    CNETのインタビューでLinuxの開発者リーナス・トーバルスは、例によって「私が他の人より遠くを見ることができたとすれば、それは巨人の肩に乗ったからだ」という…

  3. それが僕には楽しかったから

     これって究極。
    楽しいとか,嬉しいとか,自由とか,そうゆうことを追求しようとすると,
    すぐ「人生そんなに甘いもんじゃない」とかいう…

  4. ソースワークショップ開催します

    遅ればせながら報告。 4月のソーストレーナー養成講座で、トレーナー資格取得しまし

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